ビタミンCといえば、レモンやオレンジなど酸味のある果物に多く含まれ、美容に良いイメージですが、具体的にはどのような働きがあり、どんな食材に多く含まれているのでしょうか?
ビタミンCの働き
コラーゲンの合成
ビタミンCは、コラーゲンをつくりだすために必要不可欠な栄養素です。皮膚や骨、血管の強度を保つためには、コラーゲンが必要です。
抗酸化作用
ビタミンCには、ガンや血管の病気など生活習慣病やシミ・シワの原因になったりする活性酸素から身体を守る働きがあります。
免疫機能の維持
体内に侵入したウイルスや細菌と戦う白血球やリンパ球に多く含まれているため、ビタミンCを摂ることで、免疫機能が強化されます。
非ヘム鉄の吸収を高める
野菜などの植物性食品に含まれる鉄分(非ヘム鉄)は、動物性食品に含まれる鉄分(ヘム鉄)よりも吸収されにくいのですが、ビタミンCやタンパク質と一緒に摂ることで、吸収率が高まることがわかっています。
抗ガン作用に期待
発がん性物質「ニトロソアミン」は、ハムやソーセージなどにより体内でつくられるといわれていますが、ビタミンCには、ニトロソアミンの生成を抑制するという報告があります。
このように、さまざまな重要な働きをしているビタミンCですが、実は「無色透明」で強い酸味はありません。
レモンやオレンジなどに含まれているため、酸味が強いイメージがあるかもしれませんが、同じくビタミンCが含まれているキャベツやジャガイモは、強い酸味はありません。
この酸味は、主にクエン酸やリンゴ酸などの有機酸によるものなのです。
ビタミンCが不足するとどうなるの?
ビタミンCが不足すると
長期間、ビタミンCが不足すると、コラーゲンが合成されないため、血管がもろくなり、身体の各部分から出血しやすくなる「壊血病」の原因となります。もし、歯茎から出血しやすくなったらビタミンC不足かもしれません。
15~18世紀の大航海時代には、新鮮な果実や野菜をとることができず、ビタミンCの不足により、多くの船員が「壊血病」となり、命を落としたといわれています。
そのため、イギリス海軍のキャプテン・クックは、世界周航の際、ライムやキャベツの酢漬けを船に積み込み、壊血病を予防したといわれています。
ビタミンCを摂り過ぎると
ビタミンCは余分にとっても排泄されるため、日本人の食事摂取基準では、耐用上限量(過剰摂取による健康被害を引き起こす危険のない最大摂取量)は、定められていません。ただし、一度に多量摂ると、下痢などの症状を起こす場合があります。
ビタミンCの1日の摂取目安量
日本人の食事摂取基準(2020年版)によると、成人は男女ともに1日100㎎が推奨されています。
私たち人間は、ビタミンCを体内で合成できないため、食事から摂らなければいけません。
一方、人間、サル、モルモットなど限られた動物以外は、体内でブドウ糖からビタミンCをつくることができます。
この違いは、ブドウ糖をビタミンCに変える酵素が"ある"か"ない"かです。
また、ビタミンCは、一定量しか体内に蓄えておくことができないこと、疲労や不安などのストレスにより急速に消費されてしまいます。
そのストレスに対抗するアドレナリンの生成にも不可欠なため、毎日の食事から意識して摂るようにしましょう。
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