当店では、ニュージーランドをはじめ、ドイツ、オーストラリアなど世界各国のはちみつを多数とりそろえております。 そして、抗菌力を持つはちみつの指標には、「UMF®」「MGO」「TA」の３種類があります。

お客様から「UMF®、MGO、TAはどう違うの？」「"TA10+"と"UMF®10+"の抗菌力は同じなの？」「ジャラハニーTA35+の抗菌力は、マヌカハニーUMF®20+より高いの？」など、はちみつの抗菌力に関して、ご質問をいただくことがあります。

まず、結論から申し上げますと、「TA」は、「UMF®」および「MGO」とは、異なる測定方法であるため、抗菌力を比較することはできません。

ただ、いずれの場合も、数値が大きくなるほど、抗菌力も高くなります。また、数値の後ろにある「+」は、"以上を意味する"ことも共通しています。

UMF®について

まずは、ニュージーランド産 「ハニーバレー マヌカハニー」に表示されている「UMF®」についてお話いたします。

UMF®は、Unique Manuka Factor（ユニーク・マヌカ・ファクター）の略で、ニュージーランド政府公認の評価システムの1つです。

1988年、マヌカハニー研究の第一人者であるニュージーランド国立ワイカト大学のピーター・モラン博士が定めました。 これが、マヌカハニー特有の抗菌力を示すために最初に生まれた基準です。

UMF®は、 UMF®蜂蜜協会に加入し、使用を許可されたライセンス所持者のみが、UMF®を使用することができます。 UMF®蜂蜜協会には、ニュージーランドの蜂蜜メーカーの70％以上が加盟しているそうです。

マヌカハニーの抗菌作用をもたらす物質が、メチルグリオキサールによるものだと、まだ分からなかった当時は、抗菌力を医療現場で使用される消毒液フェノールと比較し、表示していました。こちらの部分、今回のポイントです。

そして、"現在のUMF®の評価法"はというと、フェノールによる検査方法は中止され、マヌカハニーの特徴的な4成分「レプトスペリン」「ジヒドロキシアセトン」「メチルグリオキサール」「ヒドロキシメチルフルフラール」を認定基準とし、マヌカハニーの純度と品質を保証しています。 ※メチルグリオキサールの量によりグレード分けしています

UMF®は、以前と現在では、検査方法が全く変わっているこということです。

そして、UMF®が生まれてから、およそ10年後、「MGO」が確立されました。

MGOについて

では、次に「MGO」についてお話いたします。当店では、オーストラリア産「マヌカハニーMGO30+」を取り扱っております。

MGOは、「メチルグリオキサール」の略で、マヌカハニー特有の抗菌物質が、このMGOであることをドイツのドレスデン工科大学食品研究所トーマス・ヘレン教授によって発見されました。

MGOは、マヌカハニーに含まれるメチルグリオキサールの含有量を「mg/kg」で表示しています。

例えば、MGO100+の場合、マヌカハニー1kg当たり100mgのメチルグリオキサールが含まれていることを示しています。

最近では、UMF®蜂蜜協会に加盟しているはちみつメーカーの大半は、上記のように商品ラベルにUMF®とMGO（MG）をダブルで表示しています。

TAについて

では、最後に「TA」についてお話いたします。

TAは、Total Activity（トータルアクティビティ）の略で、すべてのはちみつが持つ抗菌力（主に過酸化水素由来）の強さを消毒液フェノールと比較して表示しています。

例えば、TA35+の場合は、濃度35％の消毒液フェノールと同等以上の抗菌力があることを意味します。ちなみに、病院での手指・皮膚の消毒には濃度1.5～2％のフェノール溶液、医療用具・手術室などの消毒には濃度2～5％のフェノール溶液が用いられます。

「TA」「UMF®」「MGO」それぞれの違い、「TA」と「UMF®」および「MGO」の抗菌力を比較できない理由をお分かりいただけたでしょうか？

今後のはちみつ選びに少しでもお役に立てれば幸いです。
もし、どのはちみつを選んでいいのか分からないなどありましたら、当店までお気軽にご相談ください。